“ワークサポーター”が支える毎日
お昼をはさんでそろそろ3時。
きょういちばんの仕事も、とりあえずひと段落した。
つぎの仕事にとりかかるまえに、手元にため込んでしまった古い資料を、ちょっと整理しておこうと思う。
こういうのは、思いついたときがやりどきだ。
ひきだしのないこのオフィスで荷物の管理に使っている箱、“ボックス”をひっくり返すと……。
どさどさっと出てくる紙、紙、紙。
(これ、半分くらいぜったいいらない)
半年以上前のメモだの、Excelファイルで管理している一覧表だの。
もう二度と見ないだろうものが次から次へと見つかる。
景気よくよりわけて、シュレッダー行きの山をつくった。
ふーっとひと息ついたわたしに、“ワークサポーター”の宇都宮さんが、遠慮がちに声をかけてくれる。
「あの、もしかしてそれ、シュレッダーですか?」
「そうそう、いまから不要書類入れに持っていくつもりだったんです」
「それだったら、わたしが持っていっておきますね。
そのままシュレッダーもしちゃいます」
大量の紙の束を、宇都宮さんがかるがる持ってくれた。
「あ、でも待って! まだクリップもホッチキスもぜんぜん外してなくて」
「それもやっておくので、だいじょうぶですよ」
お花みたいににっこり笑う宇都宮さんは、シナプスイノベーションの“ワークサポーター”。
世の中でいうところの“障害者雇用”の形で、わたしたちの仲間になってくれた女性だ。
担当業務は“ワーク”の“サポート”。
シナプスイノベーションで働くすべての人のお手伝いをしてくれている。
たとえばシュレッダーにかけたい書類は、きまった不要書類入れにいれておけば、“ワークサポーター”さんたちが引きとってくれる。
毎日のお掃除やお茶出しはもちろん、インターネットでちょっとした調べ物をしてくれたり、紙で用意された表やグラフをデータに起こしてくれたり……。
なんでもお願いできる頼れる人たちだ。
「きょう、あとはデータのチェックが残ってるんです。
でも終わったら、帰るまえにシュレッダーするので」
きょうの宇都宮さんは、開発のチームから頼まれて、Excelファイルの中身をチェックしている。
そういう作業は毎日、社内のどこかで生まれているので、“ワークサポーター”チームは日々、ずいぶんたくさんの仕事をする。
だからほんとうは、シュレッダー行きの書類のクリップくらい、自分で外すのが親切かもしれないけど……。
「すみません。じゃあ、おねがいします」
ありがとうございます。きょうはちょっぴり甘えさせていただきます。
クリップもホッチキスもそのままの書類を宇都宮さんに渡してしまって、机の上はあっという間にすっきりだ。
(よし、すっきりした気分で、つぎの仕事にかかりますか!)
肩をぐりぐり回して気分一転、わたしはまたパソコンに向かった。
・・・
“ワークサポーター”制度については、以前別の切り口から紹介もしています。
実は“ワークサポーター室”にも所属している筆者、この話題になるとついついしゃべりすぎてしまいます。
今日のところはこのあたりで。
(この記事は、当社の取り組みを元にしたフィクションです。
登場人物・エピソードはすべて、“まふゆさんの中の人”の創作です)
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まふゆさん
“まふゆさん”の中の人。
大阪オフィスの管理部門でこつこつ働きつつ、
ときどき社内ライター兼校閲ガールを務める。
本とお酒とNHK Eテレ「きょうの料理」が好き。