第4次男女共同参画基本計画が閣議決定
2015年12月25日に、「第4次男女共同参画基本計画」が閣議決定されました。
あらゆる分野で女性が活躍できるよう男性中心型の労働慣行を抜本的に変革する、とされています。
基本計画の中から、企業が注目しなければいけない人事労務にかかわる部分をいくつかピックアップしてご紹介します。
▼女性の登用・就労の促進するための主な目標値(平成32年度末目標)
(その1:男女比率について)
課長相当にしめる女性の割合を、現状9.2%→15%に。
係長相当にしめる女性の割合を、現状16.2%→25%に。
子育て年代(25歳~44歳)の女性の就業率を、現状70.8%→77%に。
(その2:時間外労働について)
時間外労働60時間以上の割合を、男性の現状12.9%を、5%に。(ちなみに女性は現状2.8%)
そのための施策として、現在中小企業で適用が猶予されている「月60時間を超える時間外労働に対する割増賃金率50%以上」の猶予廃止を検討予定。
(その3:育児休暇について)
男性の民間企業の育休取得率を、現状2.3%→13%に。
配偶者の出産直後の休暇取得率80%に。
上記の他、労働時間について労使が話し合う機会をつくること(目標100%)、メンタルヘルスケアに取組むこと(目標100%)、といった目標達成率が100%とされているものもあります。
▼今後の政府の動きに注目
今後、政府がこれらの目標にそってどのような施策を打つのか、注目です。
また、有給休暇については、取得率70%という高い目標が設定されており、それに合わせ労基法が改正される見込みです。
高い目標であるように感じるかもしれませんが、これからの日本は、ますます働き手が不足してくると言われています。
社会の変化をふまえて、企業は必票な働き手の確保と定着を図る施策をとらなければなりません。
後手に回ると近い将来、厳しい現実に直面することになりそうです。
※この記事の情報は執筆時点のものです。
貴社の課題、私たちに相談してください。
私たちは、製造業のためのソフトウェア開発会社、シナプスイノベーションです。
基幹システムの導入から、生産・物流等の見える化・自動化までワンストップで提案します。
経営層から現場層まで情報を一気通貫につなげられることが強みです。
浅尾 美佳(あさお みか)
食べてしゃべって走る、特定社会保険労務士。
使命は社内平和と世界平和。
ジョージ・クルーニーの嫁に憧れています。