製造業の働き方改革と業務改善はどう違う?

働き方改革の流行に乗じて、IT市場が活況のようです。
弊社にとってはありがたい話です。
しかし、ただITを使って日々の業務を効率化したところで、それは改革とは言えないでしょう。

日々の業務を効率化したところで改革とは言えない

そもそも、政府が「働き方改革」を掲げたのは、「一億総活躍社会」の実現のためです。

私たちは超少子高齢化という未曽有の事態に直面しています。単純な人的労働力や国内市場の縮小は避けられません。
その時に向けて、外国人、主婦、高齢者の雇用のあり方、ワークライフバランスに対する意識など、企業文化、日本文化にイノベーションを起こし、安心して子供を育てられる豊かな世の中を作りましょうね、という話だったはずです。

ITで業務を効率化でき、働き方改革を実現しました!

それはいいことですが、本当の働き方改革のためにはもっと視野を広げてもよさそうです。

働き方改革で会社に求められるのは、儲け方改革

豊かになることが働き方改革の目的だとすると、それを会社レベルに落とし込んだときに求められるのは、つまるところ「儲け方変革」ではないでしょうか。

極論ですが、どれだけ働き方を効率化しても、まったく儲けがなければそもそも会社を維持できませんよね。
どの市場で勝負するか、どのお客様をターゲットにするか、自社のポジションを見直して、やるべき仕事と捨てる仕事のチェックリストをつくることが、「働き方改革」への真の近道かもしれません。

(「企業」だけでなく、「個人」がいかに輝くかにおいても同じことが言えるのですが、それはまたの機会に書きたいと思います)

「どうすれば効率化できるのか」より「どうすれば儲けられるのか」が大事

日本は先進諸国の中でも労働生産性(つまり労働人口1人あたりのGDP)が低い国だと言われています。
そして、それは長時間労働が原因、だから、業務を効率化して労働時間を抑制しよう! という論調になりがちです。
それはそれで正しい一面だと思うのですが、問題の本質はそれだけではなさそうです。

たとえば、石油がわんさか出る国と、資源が無い国。同じ労働人口ならどちらが儲けられるでしょうか。
失礼な言い方ですが、前者の方がラクして儲けられそうですね。
私が言いたいのは、労働時間とはまったく関係ない軸で他国に負けてないですか? ということです。

繰り返しになりますが、「どうすれば効率化できるのか」の前に、まず徹底的に「何が儲かるのか」「どうすれば儲けられるのか」にこだわることが大事ですね。
そのためには「超少子高齢化」を見据えたマーケティング、人事・組織改革が急務でしょう。
(若輩者が偉そうに申し訳ありません)

シナプスイノベーションの働き方改革

7年前、私がシナプスイノベーションに入社したとき、会社の立ち位置は「システム開発の下請け」でした。
しかし、自前で営業をもたない下請けではシステムを利用されるお客様と直接交渉できず、仕事をコントロール出来ません。
その結果、上流工程のトラブルのしわ寄せがどうしようもなく降りかかります。

これによって生じる残業の長時間化や利益率の低さ、そういったものから脱却するため、会社は元請けを目指す方向に舵を切ることを決断しました。

いつしか会社は営業力を身につけ、元請けが業務の中心になりました。
お客様と直接意見を交わし、仕事をコントロールしやすくなりました。

そして今ではソフトウェアメーカーとして商品開発を行い、マーケティングを行なっています。
縮小傾向とわかっている人的労働力に依存するのではなく、ある意味無限の可能性がある「商品価値」に対価をいただこうとしているのです。

また、国内だけでなく海外にも目を向けています。
明らかに、儲かる(ポテンシャルのある)仕事の形にシフトしていっているということです。

広い意味での「働き方改革」に舵を切った企業が生き残る

個々の業務改善も大事です。しかしもっと広い意味での「働き方改革」に舵を切った企業が、将来生き残ると私は思います。

私たちは、安心して子供を育てられる国を作れるでしょうか。