まふゆさんと体調管理 ②予防篇
起きてしまった。アラームも鳴っていないのに。
枕もとのスマートフォンを見ると、土曜の朝7時56分だった。
20歳のころ、予定もないのに8時に目が覚めるなんてことなかった。
11時過ぎに起きて、大学の部室のすみっこで昼ごはん(300円のハンバーグ弁当)を食べて、3時間目に講義、4時間目にテキスト講読、5時間目にゼミ、友だちと学食で夜ごはん(生姜焼きセットとサラダバー)を食べて、バイトに行って、まかない(オムそば)を食べて、日付が変わってから帰ってきて、もう今日になっている明日の予習をして、空が白んできたころにパソコンの前で寝て、また昼前に起きて、朝ごはん(ランチパック(ツナマヨネーズ)と野菜ジュース)を食べた。
いま、8時15分にはおちつかなくなってしまって、ベッドから出てカーテンを開ける。
昨日23時前につかれて寝ちゃったからな。空が青い。
土曜の朝は麦ごはんとベーコンエッグと、切れっぱし野菜のお味噌汁。今朝はだいこんとにんじんと小松菜をちょっと。
喉ががさついている気がする。ここのところ急に冷えて、空気も乾燥してきたからかも。
薬を飲んだ。
あのリズムのない生活をしていたころ、薬なんか飲まなかったし、病院なんか行かなかった。
べつに元気だったわけでもなくて、喉はあたりまえみたいに痛かったし、冬になるとだらだら熱が出た。
このていどで医療に頼ってはいけないと思っていた。
さて、ほんとうは今日はプールにでもいきたかったんだけれど、このご時世、喉があやしいのに人のいるところにいくのはあんまりよくないかもしれない。
仕方がないので日の当たる窓辺で、かるーいストレッチとゆるーい筋トレをする。
首の後ろをのばすと、うぐぐぐぐぐぐと声が出た。
紅葉のころから2月いっぱいくらいまで、毎年体の後ろ半分ががちがちになる。
10代から肩こりのひどい方、おまけに在宅デスクワークは腰にくる。
ストレッチをいちにちサボる、きょうだけお風呂をシャワーで済ませる、それだけで体がびきびき痛み出す。
なんか背中痛いな、と思った次の朝には痛みはずきんずきんと頭まで到達していて、そうなるとおしごとのデキにもかかわってくる。
この背伸びはもはやわたしひとりのためだけの背伸びではなく、会社のための背伸びでもあるのである。うぐぐぐぐ。
この2年ほどで、家に帰ると爪から親指のつけねから手首から、とりあえずごしごし洗うようになった。
そういえばこのあいだ、市からの「各種検診のおしらせ」を読んでみた。がん検診をどこで受けられるかがわかった。ほとんどはまだ何年かしないと受けられる年にならないけど。
ある日、なんだかものすごく左足の小指がいたいぞと思いながら1日がまんして、ついに病院に行ったら折れていると言われた。
病院ってはやめに行ったほうがいいんだとわかった。
きょうも、家じゅうを掃除してゆっくりお風呂に入ったら、たぶん日付が変わる前に眠ってしまうだろう。
せっかくの週末だからとむちゃをすることもなく、日々地味でささやかなセルフメンテナンスにいそしむ。ああわたし大人になったのね。
一晩中遊んだり、一日中眠ったり。わっと食べたかと思ったら、とつぜん全然食べなくなってみたり。始発に乗ってどこまでもいくこともあれば、ふとんから動きもしない日もあった。
あの無敵だったハタチにもどることはないし、もどりたいとも思わない。
きょうのわたしが明日のわたしを作る、地に足着けた毎日がけっこう楽しいので。
・・・
身も心も完全にリセットしたいときは、ひとりでひたすら散歩します。
体にかるい刺激がくわわると共に、心の中のもやもやが散っていきます。
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まふゆさん
“まふゆさん”の中の人。
大阪オフィスの管理部門でこつこつ働きつつ、
ときどき社内ライター兼校閲ガールを務める。
本とお酒とNHK Eテレ「きょうの料理」が好き。